教科「情報」全般

オセロ強いですねぇ……(汗)

前任校において,本年5月10日に実施しました生徒・保護者向け「人権教育講演」(テーマ:インターネットにおける人権侵害の現状と課題)および9月24日に実施しました2年生対象「性教育講演」の内容を録音したものをmp3ファイルにしました。興味のある方は,ダウンロードしてお聴きくださればと思います。→「人権教育講演・性教育講演」
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訪問していた方に一息ついていただこうと,右の欄に各種ゲームを置いてみました。私自身は,PCでも携帯でもふだんあまりゲームはやらないのですが,試しにオセロをやってみました。これが強いですね!まったく歯が立たず,私の白は,コンピュータの黒にほとんど0にされてしまいました(笑)。う~ん。私が弱すぎるのでしょうか?それとも……?

実は,これ見かけは私とコンピュータの対戦ですが,そうではないのです。といいますのは,コンピュータが打つ手をプログラムしたのは,紛れもなく誰か一人の(あるいは複数の)人間であるからです。プログラムは,おそらくC言語かJAVA等の言語で書かれており,コーディング(プログラムの打ち込み)自体は単純作業に近いはずです。肝腎なのは,それに至る「アルゴリズム」です。そう,私が実質的に対戦しているのは,オセロの「アルゴリズム」を作った人だということです。相当,オセロに強い方なのでしょうね。

平成12年~14年の3カ年間にわたり実施された福岡県の新教科「情報」現職教員等講習会で私は「アルゴリズム」チームのリーダーを仰せつかりました。理科の中でも専門が生物で,コンピュータを専門的に学んだことなど皆無である私がなぜ?という思いは正直なところありました。一応,大学生の頃から、BASIC言語を用いたプログラミングを行っていましたので,幸い「アルゴリズム」そのものへの親近感はありました。しかしながら,「アルゴリズム」を体系的に学ぶのもまったく初めてでしたので,「線形探索」「二分探索」といった用語自体を大変新鮮に感じました。

私の役割は、実習面における指導内容の協議を主導したり,各チームのメンバーに教材を提供したりすることと,講義を担当することでした。チームで実習の指導に当たるのと比べ,講義は長時間自分一人が行う上に,教育委員会の指導主事や講師仲間の目にもさらされるので,大変なプレッシャーがありました。分野によっては,講義の中で文部省提供のビデオを使えたのですが,私の「アルゴリズム」に関してはそれもなかったので,すべて自前で用意しなければなりませんでした。

講師陣全体が同じ方針だったのですが,Microsoft Powerpointを用いたプレゼンテーションの形で講義を行うに当たって,プレゼンテーションのデータをいかに作るかが重要なテーマでした。「アルゴリズム」は「モデル化とシミュレーション」と並んで,もっとも受講者にとって難度が高い分野だろうと言われていたので,なおさらのことだったのです。私は,いかにすれば,受講生の先生方の気持ちを和らげ,「アルゴリズム」に親しんでもらえるかという点に心を砕いて試行錯誤を繰り返し,データが完成したのは実に本番の数日前というありさまだったことをおぼえています。

ファイルの内容も含め,講義に際して次の5点に関して工夫を行いました。
①画面の雰囲気を和らげるために,各スライドに夏の風物詩のイラストを1つずつ入れ る。
②「アルゴリズム」を考える手法として用いられる流れ図の各記号をクイズ形式で問い,楽しく学んでもらう。
③「アルゴリズム」の原理をわかりやすく説明するために,適宜アニメーションを用いる。
④講義と実習を連結させるために,講義の最後で「アルゴリズム」の練習問題を提示し,その答合わせと解説を実習の方で行うようにする。
⑤「アルゴリズム」の応用として,実際に私がプログラムし,勤務校の体育祭で人文字 を作るのに毎年用いているソフトウェアの動作画面を見せる。

果たして,私の講義は仲間内にも,受講者の間でも大変好評であったと聞いています。今でも初めてお会いする「情報」担当者の方から,当時の講義内容が印象に残っているという話を伺うことがあり嬉しく思います。特に評判がよかった「アルゴリズム」の自作練習問題を紹介しておきます。私が把握しているだけでも当時講習を受けた仲間2人が,実際に「情報」の授業で練習問題として使ってくれているようです。興味がある方は挑戦してみて下さいね。

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テニスが好きなBさんは、高校に入学したあかつきにテニス部に入るかどうかについて次のように考えました。

「私が得意なのは、硬式の方だから、部活動が軟式しかなかったら入るのよそうっと。それから、試合に出られないというのもつまらないから、硬式庭球部があっても、上級生の人数が多い時も入りたくないなあ。 帰りが遅くなりすぎるのもパスよね。練習終了が、18:30までだったら入部を考えてみようかな。でもでも一番肝心なのは、かっこいい先輩がいるかどうかよね。もし、好みのタイプの人がいたら、3つの条件すべてだめでも入っちゃおうっと」

この「アルゴリズム」をJIS準拠の流れ図の形で書いてみましょう。
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「ジョーシン九州」1週間後に迫りました

前任校において,本年5月10日に実施しました生徒・保護者向け「人権教育講演」 (テーマ:インターネットにおける人権侵害の現状と課題) および9月24日に実施しました2年生対象「性教育講演」の内容を録音したものを mp3ファイルにしました。

興味のある方は,ダウンロードしてお聴きくださればと思います。

→リンク先 「人権教育講演・性教育講演」

ファイル名「平成20年度人権教育講演.mp3」,「平成20年度性教育講演.mp3」

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過去,東京・大阪でのみ開催されていました高校教科「情報」シンポジウム(略称:ジョーシン)が来る26日に初めて九州にて開催されます。
;「高校教科「情報」シンポジウムin九州」

プログラムをご覧くださいますとおわかりの通り,私は午後40分間の時間をいただき,「専門教科情報に学んだ3年間」という演題で講演を行います。論文集に掲載する原稿はすでに送付済みです。A4で7ページという大作になりました(笑)。

予告編ということで,論文のアウトラインのみ紹介させていただきます。興味を持たれた方,お手すきでしたら26日(日)北九州市小倉北区西日本総合展示場にお越し下さい。

「専門教科情報に学んだ3年間」

あらまし: 私は,前任校である福岡県立嘉穂総合高等学校に平成16年11月1日付で赴任した。翌年4月の開校に向けて準備が進んでいる中に飛び込み,学校全体の情報化を担う情報管理部の主任と福岡県初の情報専門学科であるITシステム科の主任という2つの大きな仕事を任され,以後3年半の間日夜奮闘努力してきた。今回の高校教科「情報」シンポジウムにおいては,私が専門教科情報と取り組む中で学んだものを「高大連携」,「マルチメディア教育」および「情報モラル教育」の3つを中心に講演をさせていただこうと思う。

キーワード: 専門教科情報,高大連携,マルチメディア教育,情報モラル教育

1.はじめに
2.情報専門学科づくり
 (1)ITシステム科設置
 (2)特色ある科目
 (3)学習のためのアドバイス
 (4)外部連携
  ①教職を目指す学生による地域教育貢献の一環としての研究内容紹介およびガイダンス
  ②課題研究の支援
  ③生徒の大学訪問
3.専門教科情報の授業
 (1)座学への取組
 (2)実習への取組
4.「情報モラル教育」への取組
 (1)「情報モラル」教育の必要性
 (2)4年間の「情報モラル教育」実践の概要とねらい
 (3)「情報モラル教育」実践の成果と課題
5.おわりに

いよいよ開催まで1週間を切り,本格的な準備に入らなくてはならなくなってきました。当初の予定では,Microsoft Powerpointを用いてプレゼンテーションの形で実施しようかと思っていましたが,ここに来て,嘉穂総合高校で実施しました「人権教育講演」「性教育講演」同様,語りだけで40分間勝負しようかなとも考えています。前回書いた内容に従いますと,「ハート」がそうしたがっているといいましょうか(笑)。大学の先生方が学会等で講演・発表をなさる場合,スライドなしでということはあまり例がないでしょうから,語り1本でという形は違和感をもってとらえられるかもしれませんが,だからこそやる意義があるとも言えます。

私は常々,Powerpointへの頼りすぎに警鐘を鳴らしてきています。語りの技術が未熟な部分をスライド画面を使うことでカバーする気持ちが少しでもあれば,危険な兆候だと思います。実際,語りがへたくそでも,Powerpointを使うと間がもてるという事実は間違いなくありますから頼る気持ちをもつ人も少なからずいるのではないでしょうか。

過去のブログ記事引用で恐縮ですが,私自身2005年の3日間分の記事で,次のように書いています。

-----------引用開始-------------

2005年10月28日 (金) タイトル「プレゼンテーションの原点」

今日は、午後から地元嘉飯山地区のある中学校の進学説明会に招かれ、出向いていきました。4月以降、中学校の説明会には、これまでかれこれ5,6校は行ったでしょうか。

会場は、体育館や図書館などまちまちでした。時間はたいてい15分から20分の割り当てですが、ちゃんとプロジェクタとスクリーンの用意がしてあってノートパソコンだけ持ち込めばすぐにプレゼンテーションができる設備を整えてくれています。今日の学校も同様にプレゼンの準備がしてあるものと思いこんで、学校に向かいました。

資料としては、中学生進路相談事業用に作ったプリント1枚と他校の生徒さんから寄せられた質問に丁寧に答えたQ&A集2枚、それに本校ITシステム科と九州工業大学情報工学部との連携事業を報じた地方紙の記事1枚の計4枚を生徒・保護者・教師の人数分用意していました。

控え室に案内されて、話をした際に当然「YES」という答が返ってくることを期待して「プロジェクタとスクリーンは用意してありますか?」と気軽に尋ねました。すると、予想とは裏腹に「ありません」との返答でした。お話から察するに、これまでプロジェクタを使われたこと自体あまりない様子で「さて、どこにしまってありますかね」とおっしゃる始末です。

中学校に招かれた際、あるいは学校に体験入学で見えた際、いずれもPowerPointを用いたプレゼンテーションの形で説明してきた私は、一瞬とまどいましたが、こうなったら、日頃トレーニングしている成果を発揮するまでと開き直りました。

10月8日に自分の出演したラジオ番組が放送されて以来、車の運転中、繰り返し繰り返し自分の話した内容を聴いてうまく表現できている箇所やこうすればもっとうまくいく箇所微妙に見え隠れする言葉のくせ等を自らチェックしてきました。

何かの技術を高めるのに“繰り返し”というのはすごく重要だと思います。聴いていくうちに相手方のアナウンサーが私に応対している時とほんの一言だけ、曲の紹介をされる時と微妙に発声が違うことに気づきました。気さくな雰囲気の発声と仕事に徹した発声といえばいいでしょうか。その切り替えが瞬時になされているのです。さすがは、プロだなあと感心してしまいます。

今日、説明会では実に久しぶりにプリントを元に言葉と身振り手振りだけの勝負に挑んだわけですが、果たして、結果は○でした。

導入で、農業高校の伝統をくみ、たくさんの動物が校内に飼われている話をし、実は、世界で一番速く走る鳥がいるのです。この卵、見たことありますか?と言いながら、おもむろに用意しておいたダチョウの卵を袋から取り出して見せました。

私が、昨年11月に赴任してすぐに見たダチョウの卵を欲しくて仕方がなかった話や6月に生まれた卵を首尾良く買うことができて苦労してドリルで穴を開け、中身を食べた話をすると会場は一気に笑いに包まれ大いに盛り上がりました。

聴いている生徒さんや保護者の方が私の話にどんどん引き込まれる様子が手に取るようにわかり、プリントの内容に入ってからもさらに気分が乗って、実にスムーズに説明をしていくことができました。

機会ある度に授業技術を磨くことの重要性を説き、常に自分自身の技術を磨くように心がけている私です。以前も紹介したかと思いますが、中学生の時に初めて目にして以来座右の銘にしてきたギリシアの哲学者エピクテトスの言葉「困難は、人の真価を証明する機会である」を実地に体験できた進学説明会でした。

やはり、プレゼンテーションやコミュニケーションの基本は“語り”であることを再確認できました。そういう意味でも音声だけで勝負するラジオ番組に出演する機会を得たことは貴重な体験だったと思います。

2005年11月16日 (水) タイトル「中学校進路説明会参加」

午後から中学校説明会に出向きました。

町民センター大ホールといった会場で実施され、プレゼンテーションソフトが使えず、口頭で説明しました。

非常に反応が良く質問も出たりしてうまくいったと思います。

2005年11月17日 (木) タイトル「今日も中学校進路説明会に‥」

今日も午後から中学校説明会に出向きました。

体育館での実施でした。プレゼンテーションソフトが使える準備を整えてあり、プロジェクタとの接続も大変スムーズにいきました。

新校舎が有する多目的な広場の利点をPRすべく図や写真を用いてプレゼンテーションを構成したのですが、口頭のみの時に比べると内容を説明することに追われ生徒や保護者の方の気持ちを十分に引きつけるには至らなかったように思います。今後の課題ですね。

-----------引用終了-------------

このように,Powerpointを使った,使わないでそれぞれメリット・デメリットはあるわけです。これまで数多くPowerpointを用いた発表をしてきて,私が問題点として感じ始めたのは,聴衆の方の視線です。演題が中央にあり,スクリーンが左右どちらかに掲げてある会場ですと,どうしても聴衆の方の視線は,発表者とスクリーンとに分散されてしまいます。視線が分散するということはとりもなおさず心も分散するということです。

嘉穂総合高校における過去5回の講演(「人権教育」2回,「性教育」3回)をすべてPowerpointなしでやってきて,結果的にはそれが成功の秘訣だったように思うのです。高校生にとって,45分間という時間はけっして短くはなく,途中気持ちが切れたり,眠気が来たりしがちだと思いますが,視線を切らなかったことが彼らの集中力維持に多大な貢献をしたことは間違いないのです。

こうして記事を書いてみると,やはり私は今回の40分間の講演を語りだけでやりたいのだということが再確認できました。ぜひ,その方向で参加者の方に聴いて良かったと思っていただける講演内容に出来るように努力してみようと思います。

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初心忘れるべからず

今日は、午前中から午後にかけて
インターンシップに係わる業務と
文部科学省に提出する
学校情報化の実態調査(中間報告)の仕事に
携わっていました。

特に調査の方は、
再編の関係で2校分のデータを私が一人で
整理し、入力しなければならず、
何人もの人に尋ね回りながら何とかやり終えました。

その合間を縫うように、
新校舎の設計関係の業務が入ったり、
各方面から電話を受けたり、
こちらから中学校の先生に
体験入学参加希望状況を尋ねたりと
いつもながら忙しい一日でした。

明日が体育祭というのに、
なかなかそちらの方に、
頭とからだを向けることが出来ません。
さすがに明日は、丸一日
体育祭の仕事に専念しようと思いますし、
そうできるだろうとと思いますが‥。

12月にある出版社さん主催の
教科「情報」セミナーで発表することになり、
その内容に関する問い合わせを
数日前にメールで受け取っていました。

本日締め切りの懸案事項であった
実態調査(中間報告)を出し終わったこともあり、
夕方から、返信を書きました。

本文の中に、自分の取り扱う内容と
教科「情報」の各科目・各単元との関連性を
比較検討する必要がありましたので、
実に久しぶりに
紫色の「学習指導要領解説 情報編」を
引っ張り出してきて、斜め読みしました。

思い起こせば、まだ製本される前の
「学習指導要領解説 情報編」の
分厚いコピーの束を手渡されたあの日
そうです。平成12年3月の
九州大学の大講義室から
私と教科「情報」の関わりが始まったのです。

管理職から、
「一週間、九大で情報教育の勉強をしてきなさい」と
告げられ、
研修を受けるつもりで気軽に出向いた私でした。
果たして、待っていたのは、
ものものしい雰囲気とただならぬ緊張感、
そして、3年間に渡り、
現職教員等講習会の講師をする人たちに
という呼びかけで始まった講義でした。

最初は、事態が全く飲み込めず
遠い世界の話が耳を通り過ぎていっているような
そんな感覚でした。
これまで、体系的な情報教育を
全くといっていいほど受けたこともなく、
本職が生物学で、
機械のこともソフトの仕組みも
別段詳しくも何ともない自分が
講師となって、先生方に教える?????
そんなことができるはずがない。
自分にはできないと断ろうと
頭の中は、逃避したい気持ちでいっぱいでした。

しかしながら、講義を聴いていくうち
どうやら、するか、しないかという
選択の余地など一切与えられておらず
近々、具体的な役割分担が始まるような話です。
自分が講師となるというのは
あがらいようがない運命であり、
やるしかないのだと覚悟が定まりました。

そうなってからは、
後あと、少しでも役立つようにと思って
次々に現れては消えていく
プレゼンテーションの画面を
必死でノートに書き写す作業に没頭し始めました。

結果的に5日間の講義を通して
書いたノートは70ページにも及びました。
「学習指導要領解説 情報編」のコピーの束も
幾度も幾度も繰るうちに、
次第にボロボロになってきました。

それに比例して、
私の頭の中には、
教科「情報」の成り立ちから
目的とすることまで、
徐々にインプットされ始めていました。

この5日間の体験により、
「情報」の内容とはいえ、
コンピュータばかりに頼ることなく、
しっかりと座学で学ばせることの意義というものが
骨身にしみて理解できたのでした。

教科「情報」がいかにあるべきか
すべてはやはり
「学習指導要領解説 情報編」の中に
記されていると思います。

教科書が届いてからは
その目次の項目などから
教科内容をとらえがちですが、
やはり原点は「学習指導要領」にあるのです。

「学習指導要領」自体も
改訂されるような動きがあるようですが、
現行制度の中で実施された「情報」が
どう結果を出したかという分析なしに
改訂作業を進めるというのも無理な話でしょう。

私たち「情報」担当教師にできることは、
「学習指導要領解説 情報編」を手元に置いて
しっかり座右の銘としながら、
教科書の内容に検証を加えながら、
授業計画を立て、実施し
生徒や教師仲間の評価に耳を傾けながら、
さらなる改善をめざすという姿勢を
持ち続けることではないでしょうか。

「初心忘れるべからず」
語り古された諺ですが、
「学習指導要領解説 情報編」のページを繰りながら、
5年半前、必死な思いで
教科「情報」に体当たりしていった
あの日の気持ちを
しばし思い出すことができました。

私が、所属する教職員団体で
青年部のリーダーを務めていた頃
先輩の一人が文章の中に
有名なサミュエル・ウルマンの
「青春」という詩を引用していたことを思い出します。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「青春」 原作 サミュエル・ウルマン
     訳詞 岡田 義夫

青春とは人生の或る期間を言うのではなく、
心の様相を言うのだ。

優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、
怯懦(きょうじゅ)を却ける勇猛心、

安易を振り捨てる冒険心、
こう言う様相を青春というのだ。

年を重ねただけでは人は老いない。
理想を失う時に初めて老いが来る。

歳月は皮膚のしわを増すが、
情熱を失う時に精神はしぼむ。

苦悶や狐疑や、不安、恐怖、失望、
こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、
精気ある魂をも芥(あくた)に帰せ締めてしまう。

年は七十であろうと十六であろうと、
その胸中に抱き得るものは何か。

曰く、驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、
その輝きにも似たる

事物や思想に対する、欽仰(ぎんきょう)、
事に処する剛毅な挑戦、
小児の如く求めて止まぬ探究心、
人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く 疑惑と共に老いる。
人は自信と共に若く 恐怖と共に老いる。
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、
美と喜悦、勇気と壮大、そして
偉力の霊感を受ける限り、人の若さは失われない。

これらの霊感が絶え、悲歎(ひたん)の白雪が
人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、
この時こそ人は全くに老いて、
神の憐れみを乞うる他はなくなる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

生を受けて43年と8ヶ月、
まだまだ青春真っ盛りの私です。

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教科「情報」設立の背景と「情報」の課題

私は、現職教員等講習会の仕事や、参加させていただいた
研究協議会等で多くのことを学ばせていただきました。その
過程で得られた一つの結論として、高等学校の教科「情報」
は、れっきとした職業系の教科であり、産業界からの強い要
請で誕生したのだということです。

特に既存の教科では、対応できない「情報モラル」と「マルチ
メディア」の領域が必要とされた結果であると聞いています。

産業界と高等学校現場の変遷は、順序として、

(1)インターネットの急速な普及(現時点で家庭での普
及率は80%だそうですね)に伴う、予想もしなかった
形の高度情報通信社会の到来により、産業構造が大きく
変化

(2)産業界から初等中等教育における情報教育の在り方
にダイナミックな変化を求められる

(3)社会の要請に対応するため、中央教育審議会等で議
論した結果、新教科「情報」設立が決定し、新学習指導
要領に盛り込まれる

(4)平成12年度から14年度までの3年間にわたり、現職
教員等講習会が実施され、「情報」の免許をもつ教師が
育成される。

(5)高等学校において、平成15年度の新学習指導要領
施行に伴い、一斉に「情報」の授業が開始される。

みたいになるでしょうか?

当然、教科書もこの過程の中で、各社現場の教師を集め
た意見交換会を実施したり、にアンケート調査を行ったり
して作り上げられたのだと思います。

産業界の要請に対する高等学校現場の応じ方としては、
次の3段階になるでしょう。

専門学科情報科 > 専門教科情報 > 普通教科情報

これを産業に当てはめると

情報通信(IT)産業 > e-ビジネス産業 > 全業種

のような感じでしょうか。

この中で、普通教科情報に求められる教育内容は先ほど
も書きました「情報モラル」と「マルチメディア」の領域を
含む次の項目になると思います。

・情報の収集・分析・発信の能力育成
・情報常識の徹底

いわゆる3つの目標というものを私なりにかみくだき、表現
したものと思ってくださって結構です。

先日ある授業支援ソフトの会社の方と3時間ほどお話し
する機会があり、IT産業が高校現場に何を求めているかを
つぶさに伺う機会を得ました。その時の感触も参考にしなが
ら、以下それぞれの内容を具体的に書いてみたいと思います。

情報の収集と分析に関しては、今後図書館機能の再構築
や新聞を用いた教育(NIE)の研究が必要になると思
います。ブレインストーミング法(BS法)、ブレインライティング
法(BW法)、KJ法、三色ボールペン情報活用技術なども適宜
取り入れると面白いと思います。

情報の発信に関しては、模造紙・プレゼンボード等ほか
にも方法があるとはいえ、産業界がそういったものを用
いる能力を今更求めているとは思えません。ここはずば
り、コンピュータのアプリケーションソフトウェアを用
いたプレゼン能力ということになるでしょう。

わずか2単位しかない普通教科「情報」の中で生徒のプ
レゼン実習に何時間ぐらいさけるかという問題提起は、
先日の情報交換会のなかでもさせていただき、およそ
10時間ぐらいという目安を語り合ったところでした。

将来、生徒がビジネスの現場でプレゼンテーションを行
う場面を考えた時に、やはり1人で実施できる力を養い
たいと思うのです。研究活動をグループで行うのは大い
に結構ですし、協調性を養ったりできる面も期待できる
と思いますが、プレゼンに関しては、P・D・Sすべて
にわたって1人でやらせたいという願いを私自身はもっ
ています。これは、情報A,B,C問わずすべての科目
で取り上げたいですね。

「情報常識」という言葉は、教職員著作権講習会で独立
行政法人メディア教育開発センター理事長の清水康敬先
生が用いてあり、なるほどと思いました。

情報教育や教育の情報化は、「情報常識」確立抜きでは
今後進まないということを清水先生のみならず、文化庁
長官官房著作権課課長補佐の山中弘美氏もおっしゃって
ありました。

私は、「情報常識」の中身として著作権教育に代表され
る情報モラル教育と個人情報保護教育を考える必要があ
るだろうと思います。しかしながら、これをすべて教科
「情報」でのみ実施することには無理がありますので、
学校の教育活動の中に適宜取り入れる必要が出てくるで
しょう。

私たち大人ですらも十分に情報常識を確立できていない
にもかかわらず、急速なスピードで高度情報通信社会に
突入してしまった我が国は実は大変危険な状態にあるの
ではないでしょうか。よく取り上げられる長崎の事件はそ
れを端的に示したものと言えるのかもしれません。

私は、現場の教師が教科「情報」の源流である産業界の
要請を知る努力をすべきではないかと思っています。
その上で、教科書を使って授業をしてみて、中身に不十
分な点があればしかるべき手段を使って改善をはたらき
かける必要があるでしょう。

全国専門学科情報科研究協議会に2社の方が計3名参
加されていました。懇親会にもお見えでしたので、お酒を
酌み交わしながらかなりつっこんだ議論を交わすことが
できました。

両社とも、専門教科情報の教科書づくりに積極的に取り
組み、高等学校の情報教育発展に寄与したいという意気
込みを語ってくださいました。

現在私は、アウトラインプロセッサーを用いて、教科書の内
容を章・節・単元ごとに整理して、板書計画を立ててい
ます。考査問題も、国語や社会科のように本文をもとに、
空欄穴埋めや、言葉の言い換え、○×問題等を作成しま
す。

私は、生徒の学習の基本はやはり教科書だと思いますし、
これまで専門の生物では、徹底した教科書中心の授業で
一定の成功を収めてきたと思っています。これの前2つが
実際の生徒さんの偽りなき生の声ですので、私の思いが、
独りよがりなものであるかどうかは、読者のみなさんが判
断してくださればと思います。

ともすれば、教科書軽視になりがちな教科「情報」ですが、
私は微力ながら、よりよき教科書づくりの礎役を務めるべく、
日々の授業に取り組んでいきたいと考えています。よろしけ
ればこの点について、読者のみなさんの忌憚のないご意見
をお寄せくださればと思います。

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