「ジョーシン九州」1週間後に迫りました
前任校において,本年5月10日に実施しました生徒・保護者向け「人権教育講演」
(テーマ:インターネットにおける人権侵害の現状と課題)
および9月24日に実施しました2年生対象「性教育講演」の内容を録音したものを
mp3ファイルにしました。
興味のある方は,ダウンロードしてお聴きくださればと思います。
→リンク先 「人権教育講演・性教育講演」
ファイル名「平成20年度人権教育講演.mp3」,「平成20年度性教育講演.mp3」
「生物教師の作品集」『いのちのエイズ教育』(完全収録済)は,こちらです。
「生物教師の生物学講座」(ユニークな言葉づかいによる生物学の解説)は,こちらです。
過去,東京・大阪でのみ開催されていました高校教科「情報」シンポジウム(略称:ジョーシン)が来る26日に初めて九州にて開催されます。
→;「高校教科「情報」シンポジウムin九州」
プログラムをご覧くださいますとおわかりの通り,私は午後40分間の時間をいただき,「専門教科情報に学んだ3年間」という演題で講演を行います。論文集に掲載する原稿はすでに送付済みです。A4で7ページという大作になりました(笑)。
予告編ということで,論文のアウトラインのみ紹介させていただきます。興味を持たれた方,お手すきでしたら26日(日)北九州市小倉北区西日本総合展示場にお越し下さい。
「専門教科情報に学んだ3年間」
あらまし: 私は,前任校である福岡県立嘉穂総合高等学校に平成16年11月1日付で赴任した。翌年4月の開校に向けて準備が進んでいる中に飛び込み,学校全体の情報化を担う情報管理部の主任と福岡県初の情報専門学科であるITシステム科の主任という2つの大きな仕事を任され,以後3年半の間日夜奮闘努力してきた。今回の高校教科「情報」シンポジウムにおいては,私が専門教科情報と取り組む中で学んだものを「高大連携」,「マルチメディア教育」および「情報モラル教育」の3つを中心に講演をさせていただこうと思う。
キーワード: 専門教科情報,高大連携,マルチメディア教育,情報モラル教育
1.はじめに
2.情報専門学科づくり
(1)ITシステム科設置
(2)特色ある科目
(3)学習のためのアドバイス
(4)外部連携
①教職を目指す学生による地域教育貢献の一環としての研究内容紹介およびガイダンス
②課題研究の支援
③生徒の大学訪問
3.専門教科情報の授業
(1)座学への取組
(2)実習への取組
4.「情報モラル教育」への取組
(1)「情報モラル」教育の必要性
(2)4年間の「情報モラル教育」実践の概要とねらい
(3)「情報モラル教育」実践の成果と課題
5.おわりに
いよいよ開催まで1週間を切り,本格的な準備に入らなくてはならなくなってきました。当初の予定では,Microsoft Powerpointを用いてプレゼンテーションの形で実施しようかと思っていましたが,ここに来て,嘉穂総合高校で実施しました「人権教育講演」「性教育講演」同様,語りだけで40分間勝負しようかなとも考えています。前回書いた内容に従いますと,「ハート」がそうしたがっているといいましょうか(笑)。大学の先生方が学会等で講演・発表をなさる場合,スライドなしでということはあまり例がないでしょうから,語り1本でという形は違和感をもってとらえられるかもしれませんが,だからこそやる意義があるとも言えます。
私は常々,Powerpointへの頼りすぎに警鐘を鳴らしてきています。語りの技術が未熟な部分をスライド画面を使うことでカバーする気持ちが少しでもあれば,危険な兆候だと思います。実際,語りがへたくそでも,Powerpointを使うと間がもてるという事実は間違いなくありますから頼る気持ちをもつ人も少なからずいるのではないでしょうか。
過去のブログ記事引用で恐縮ですが,私自身2005年の3日間分の記事で,次のように書いています。
-----------引用開始-------------
2005年10月28日 (金) タイトル「プレゼンテーションの原点」
今日は、午後から地元嘉飯山地区のある中学校の進学説明会に招かれ、出向いていきました。4月以降、中学校の説明会には、これまでかれこれ5,6校は行ったでしょうか。
会場は、体育館や図書館などまちまちでした。時間はたいてい15分から20分の割り当てですが、ちゃんとプロジェクタとスクリーンの用意がしてあってノートパソコンだけ持ち込めばすぐにプレゼンテーションができる設備を整えてくれています。今日の学校も同様にプレゼンの準備がしてあるものと思いこんで、学校に向かいました。
資料としては、中学生進路相談事業用に作ったプリント1枚と他校の生徒さんから寄せられた質問に丁寧に答えたQ&A集2枚、それに本校ITシステム科と九州工業大学情報工学部との連携事業を報じた地方紙の記事1枚の計4枚を生徒・保護者・教師の人数分用意していました。
控え室に案内されて、話をした際に当然「YES」という答が返ってくることを期待して「プロジェクタとスクリーンは用意してありますか?」と気軽に尋ねました。すると、予想とは裏腹に「ありません」との返答でした。お話から察するに、これまでプロジェクタを使われたこと自体あまりない様子で「さて、どこにしまってありますかね」とおっしゃる始末です。
中学校に招かれた際、あるいは学校に体験入学で見えた際、いずれもPowerPointを用いたプレゼンテーションの形で説明してきた私は、一瞬とまどいましたが、こうなったら、日頃トレーニングしている成果を発揮するまでと開き直りました。
10月8日に自分の出演したラジオ番組が放送されて以来、車の運転中、繰り返し繰り返し自分の話した内容を聴いてうまく表現できている箇所やこうすればもっとうまくいく箇所微妙に見え隠れする言葉のくせ等を自らチェックしてきました。
何かの技術を高めるのに“繰り返し”というのはすごく重要だと思います。聴いていくうちに相手方のアナウンサーが私に応対している時とほんの一言だけ、曲の紹介をされる時と微妙に発声が違うことに気づきました。気さくな雰囲気の発声と仕事に徹した発声といえばいいでしょうか。その切り替えが瞬時になされているのです。さすがは、プロだなあと感心してしまいます。
今日、説明会では実に久しぶりにプリントを元に言葉と身振り手振りだけの勝負に挑んだわけですが、果たして、結果は○でした。
導入で、農業高校の伝統をくみ、たくさんの動物が校内に飼われている話をし、実は、世界で一番速く走る鳥がいるのです。この卵、見たことありますか?と言いながら、おもむろに用意しておいたダチョウの卵を袋から取り出して見せました。
私が、昨年11月に赴任してすぐに見たダチョウの卵を欲しくて仕方がなかった話や6月に生まれた卵を首尾良く買うことができて苦労してドリルで穴を開け、中身を食べた話をすると会場は一気に笑いに包まれ大いに盛り上がりました。
聴いている生徒さんや保護者の方が私の話にどんどん引き込まれる様子が手に取るようにわかり、プリントの内容に入ってからもさらに気分が乗って、実にスムーズに説明をしていくことができました。
機会ある度に授業技術を磨くことの重要性を説き、常に自分自身の技術を磨くように心がけている私です。以前も紹介したかと思いますが、中学生の時に初めて目にして以来座右の銘にしてきたギリシアの哲学者エピクテトスの言葉「困難は、人の真価を証明する機会である」を実地に体験できた進学説明会でした。
やはり、プレゼンテーションやコミュニケーションの基本は“語り”であることを再確認できました。そういう意味でも音声だけで勝負するラジオ番組に出演する機会を得たことは貴重な体験だったと思います。
2005年11月16日 (水) タイトル「中学校進路説明会参加」
午後から中学校説明会に出向きました。
町民センター大ホールといった会場で実施され、プレゼンテーションソフトが使えず、口頭で説明しました。
非常に反応が良く質問も出たりしてうまくいったと思います。
2005年11月17日 (木) タイトル「今日も中学校進路説明会に‥」
今日も午後から中学校説明会に出向きました。
体育館での実施でした。プレゼンテーションソフトが使える準備を整えてあり、プロジェクタとの接続も大変スムーズにいきました。
新校舎が有する多目的な広場の利点をPRすべく図や写真を用いてプレゼンテーションを構成したのですが、口頭のみの時に比べると内容を説明することに追われ生徒や保護者の方の気持ちを十分に引きつけるには至らなかったように思います。今後の課題ですね。
-----------引用終了-------------
このように,Powerpointを使った,使わないでそれぞれメリット・デメリットはあるわけです。これまで数多くPowerpointを用いた発表をしてきて,私が問題点として感じ始めたのは,聴衆の方の視線です。演題が中央にあり,スクリーンが左右どちらかに掲げてある会場ですと,どうしても聴衆の方の視線は,発表者とスクリーンとに分散されてしまいます。視線が分散するということはとりもなおさず心も分散するということです。
嘉穂総合高校における過去5回の講演(「人権教育」2回,「性教育」3回)をすべてPowerpointなしでやってきて,結果的にはそれが成功の秘訣だったように思うのです。高校生にとって,45分間という時間はけっして短くはなく,途中気持ちが切れたり,眠気が来たりしがちだと思いますが,視線を切らなかったことが彼らの集中力維持に多大な貢献をしたことは間違いないのです。
こうして記事を書いてみると,やはり私は今回の40分間の講演を語りだけでやりたいのだということが再確認できました。ぜひ,その方向で参加者の方に聴いて良かったと思っていただける講演内容に出来るように努力してみようと思います。
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